良枝
措置解除と聞き真っ先に浮かんだ言葉は『自由』でした。
18歳で施設を出て自立しなければならない私達が、これから歩む道に敷かれたレールなんてなく、全て自分達で開拓していかなくてはなりません。
自分の判断や行動が他の人よりも重く深い意味を持つことも事実です。
私は施設を出て社会人になりました。施設を出た時、やっとこの集団生活から、決まり事だらけの生活から抜け出せる、自由になれる!!と思ったのを覚えています。
確かに、とてつもなく自由でした。
食事や遊び、なにもかもが全て自分の思い通りになる事に驚きました。お金の面では、一人暮らしは決して楽ではありませんでしたが、何よりも日々の生活や仕事がとても楽しく充実した毎日を送っていました。
そして、その生活の中で気づいたことがあります。『頼らない強さより頼れる強さ』ということです。
それまでの私は、人に自分の弱みを見せない事が強い事だと思っていました。頼る自分が弱い、一人でも生きていける!と。
情けない話、そう強がる事で自分の存在意義を確認していたのかもしれません。
社会に出て一人では生きていけないと知りました。そして沢山の方に助けてもらいました。一緒に涙し笑い、同じ時を過ごす事で、少しづつ自分に自信が持てるようになりました。
そして私も頼られることの喜びを知りました。
そう気づけたからこそ、今の私がいます。そう気づけたからこそ、私には夢ができました。
これから施設を巣立つ子達が孤立せず、楽しく生活出来るよう『自分の行動次第で最高に面白くて楽しい人生になるんだよ』という事をIFCAの活動を通して伝えてゆけたらなと思っています。
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