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Posted by: ifcayouth Category: 措置解除 Comments: 0 Post Date: 5月 28, 2017

大学進学と奨学金制度

 山之内 歩

私は小学生の高学年の頃、里子であるということが原因でいじめをうけていました。殴ったり蹴ったりもされたり、携帯電話に死ねというメールが来たりしました。それが嫌でお母さんに中学受験をしたいと頼み、中学受験をさせて頂きました。そして大学の付属の学校に合格することができました。

私が小学生で里親さんの家に来た頃から夢は決まっていました。それは教師になることでした。里親のお父さんが教師をしていたからです。お母さんも自分の夢を応援してくれ、教師を目指して大学で勉強しています。 社会的養護のもとで生活する子どもの数は全部で約4万6千人います。その中で大学進学率は約20%となっています。大学卒業率は9%ととても低くなっています。毎日の生活費と大学の学費の両方を稼ぎながら大学の授業に出席しなければいけません。だから大学を中退してしまうのです。私も大学に通いながら塾のアルバイトをしています。

奨学金には学生がもらえる奨学金の他、社会的養護経験者専用の奨学金もいくつかあります。社会的養護専門の奨学金にもいくつか種類があります。給付型と返済型、4年型と一回きりの奨学金などあります。また、奨学金には併用可能のものもあれば不可能のものもあります。私は全て社会的養護専用の給付型の奨学金を頂いています。これらの奨学金は申し込めば誰もがもらうことが出来るものもありますが、人数が決まっているものもありました。私はお母さんから借りるなら給付型のものにしておきなさいと言われ、申し込みができるものはすべて申し込みました。しかし、今頂いている奨学金だけでは学費をまかなうことができませんでした。いくら頑張っても大学2年間分の学費しか集まること が出来ませんでした。2年間分はお母さんに出してもらいました。

これらの奨学金はネットを見れば載っているものもあればそうでないものもあります。私の場合、昔いた児童養護施設の職員さんが奨学金の一覧も持って来てくれ、教えてくれました。私がそうであったように教えてもらわなければ知らないものもたくさんありました。これらの情報も社会的養護全員が教えてもらうべきだと思います。少しでも負担が減らせるのであればそれにこしたことはないと思います。

お金がなかったため大学進学を諦めてしまう人、行きたい大学に行けなかった人、様々な理由で大学進学を諦めてしまう人がたくさんいます。私もこの里親さんと出会わなかったら大学に通うことはなかったと思います。一人でも多くの子どもが自分の夢に向かって歩けるように少しでも多くの奨学金がもらえるようになって欲しいと思います。

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