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香坂 ちひろ

私は、家庭の事情により児童養護施設に入所し、4年間施設で過ごしました。施設で過ごしていた時は、辛いこと、苦しいことが沢山ありました。ですが、施設の職員さんたちはとてもいい方ばかりでしたので、楽しい施設生活を過ごすことができました。もちろん、在所中は喧嘩をしたり、不満をぶつけあったことはたくさんありますが、職員さんはいつも私と真剣にまっすぐ向き合ってくれました。そのお陰で、信頼関係を築く事ができ、今でもよく施設に遊びに行きますし、職員さんと一緒にご飯を食べに行くこともあります。挫けそうになった時、いつも隣で支えて下さった職員さんにとても感謝しています。 この4年間、そして自立してから今まで、歯を食いしばって我慢した辛い経験が沢山ありました。児童相談所との関係、実親との関係、そして自立というたった一人の戦いなど、スムースに事が運ばないことばかりでした。そしていつも、私は“普通の子供”ではないんだから我慢しなければならないという気持ちを心の何処かで抱いていました。 施設に入所していても、里子であっても私達は人間であって、エイリアンではありません。IFCAとして活動をしていくことで、少しでも皆さんに社会的養護について知っていただき、そして私達と一緒に子どもたちの未来を考えていただけたら嬉しいです。社会的養護を卒業された先輩方、そして私たちが経験した辛く苦しい経験を少しでも減らして、後輩たちに少しでも明るく先が見える未来を作ることが私の目標です。